デジタルプレーヤーからさらに一歩進んだ音楽表現力を引き出す
「Master Sound Discrete Clock」搭載のマスタークロックジェネレーター。
G-01XDは、デジタルプレーヤーの音楽表現力の向上を目指して開発されたESOTERIC独自のOCXO※クロック・モジュール「Master Sound Discrete Clock」を搭載したマスタークロックジェネレーターです。ESOTERIC K-01/N-01シリーズをはじめ、10MHz外部クロックの接続が可能な様々なデジタルプレーヤーの潜在的な音楽再生能力を余すところなく引き出します。
※ OCXO = Oven Controlled Crystal Oscillator
特徴
■ESOTERICマニュファクチュール・クロック・モジュール
「Master Sound Discrete Clock」は、核となる「ESOTERIC SC1」クリスタルをはじめ、高精度を実現する温度制御回路、そのプログラムに至るまで、すべてを自社開発で完結させた、いわば音楽再生専用のマニュファクチュール・OCXO・クロック・モジュールです。細部に至るまで徹底したこだわりを注ぎ、従来は汎用モジュールとしてパッケージ化されていたクリスタル発振回路を独自のディスクリート回路とすることで、よりエンジニアの理想に近い音色のカスタマイズを可能とし、音楽表現の質的な向上を図っています。
※ OCXO = Oven Controlled Crystal Oscillator
■「ESOTERIC SC1」音楽再生専用のカスタム・クリスタル
「Master Sound Discrete Clock」は、発振回路から核となるクリスタル発振子に至るまで、完全なカスタムメイドです。クリスタルは、音色が素直で、位相雑音が少なく、高度な温度制御システムとの組み合わせで抜群の安定性を誇ります。クリスタルは、振動することでクロック信号を生成するため、マテリアルの物理特性と音質には深い相関関係があります。サイズの大きいクリスタルは振動自体が大きく、回路上の抵抗が大きくても発振余裕度が高く、振動自体が安定します。そのため、製造プロセス、カット形状、サイズなど、細部に至るまで吟味し、音質上、理想的な電気物理特性を備えた発振子を追及。航空宇宙産業用に開発された信頼性の高いクリスタルをベースに 音楽再生専用のクリスタル「SC1」を完成させました。
素材の水晶は、ゆっくり長い時間を掛けて成長させ、SCカット(Stress Compensated Cut)を採用。振動を最適に制御するため、量産品としては最大クラスのサイズを誇り、中心周波数変動が厳密に規格内のものを厳選して採用しています。
■独自の温度制御プログラム「Master Sound TC※」
クリスタルは、温度の影響で周波数精度が変わるため、クロックの高精度を維持するために最も重要なのが温度制御です。クリスタルのパフォーマンスを最大に発揮させるためのトータル温度制御システムが、ESOTERIC独自の「Master Sound TC※」です。ハードウェアのみならず、その制御ソフトウェアまで、自社製にこだわり、Master Sound Discrete Clockは極限の性能を追求しています。
一般的なOCXOでは、クリスタルを高温に保たれたオーブンに収納し、一定の温度で管理しています。しかしながら、クリスタルは、最も安定する温度が個々に異なるため、Master Sound TCシステムにおいては、ひとつひとつのクリスタルが、常に適温で安定した性能を発揮できるよう、個体別のカスタムプログラムでオーブンの温度を制御します。これにより音楽性に優れた、極めてナチュラルでピュアなクロックを出力します。
※ TC = 温度制御(Thermo-Control)
Master Sound TC — キャリブレーション・プロセス —
SC1クリスタルは、製造時にひとつひとつ温度特性を測定し、個別の特性シートが作成されます。SC1をモジュールに組み込み、このシートを元に、最も発振が安定する環境温度に合わせて、オーブンのマイコン制御プログラムを個別にカスタマイズしていきます。この一連のプロセスを一台一台、エージングも含めて入念におこなっています。
■オーブン温度を均一に保つ128ステップの多段階制御ヒーター
オーブン内の温度を均一に保つヒーターもESOTERICのこだわりを凝縮しました。一般的なモジュールのヒーターは、オーブン内の温度の下降/上昇に連動して、オン/オフを繰り返す制御がされていますが、Master Sound Discrete Clockにおいては、128ステップの多段階制御ヒーターによりきめ細かな温度制御を行うとともに、ヒーターのオン/オフ時の電流変動による発振回路への悪影響を排除しています。
■音楽性を追求した4系統独立電源
すべての回路がディスクリート化されたMaster Sound Discrete Clockは、電源整流回路も発振回路、バッファーアンプ、ヒーター、制御回路の4系統を独立させています。
発振回路とバッファーアンプは、クロック信号の瞬発力と純度の高さを保つため、大型のトロイダル電源トランスを採用しました。ヒーターと制御回路は、EIコアトランスを採用し、回路ブロック同士の相互干渉を避けることで、高音質化を図っています。
■ESOTERIC-HCLDバッファーアンプ搭載
出力バッファーアンプには、プリアンプGrandioso C1Xで定評の「ESOTERIC-HCLD」バッファー回路を搭載。強力な電流伝送能力と、180MHzのワイドレンジな特性を活かし、ピュアな10MHzサイン波をパワフルに伝送します。
■「アダプティブ・ゼログラウンド」モード対応の10MHzクロック出力を4系統装備
10MHzサイン波クロック出力端子を4系統装備。背面のトグルスイッチで、出力端子ごとに「ノーマルモード」と基準電位となるグラウンドを常に0Vにドライブする「アダプティブ・ゼログラウンド」モードを切り替えでき、音質の違いをお好みでお選びいただけます。
■シャーシコンストラクション
シャーシコンストラクションも、振動にデリケートなマスタークロック向けに特別の配慮を行いました。フロント、サイドパネルは、重量級の肉厚アルミニウムを採用し、外部からの振動を抑えます。シャーシ内部のMaster Sound Discrete Clockモジュールはネジを使わずに自重でシャーシ内に接地させ、ESOTERIC独自のピンポイントフット(特許第4075477号、第3778108号)は、フット本体をボトムシャーシにねじ止めせず、設置時にシャーシの自重で固定される構造を採用。クロック・モジュールやピンポイントフットの固定用ネジを無くし、これら振動に敏感なコンポーネントへのねじ止めによる応力集中を避けることで自然な振動減衰効果が得られ、優れた音質を得ることができます。
また、トップパネルは、ネジで締め付けないセミフローティング構造にすることで、伸びやかで開放感のあるサウンドを引き出します。
仕様説明
■クロック出力
出力周波数 |
10MHz |
周波数精度 |
±0.01ppm以内(出荷時) |
出力端子 |
BNC × 4 |
出力レベル |
サイン波 0.5 ±0.1Vrms / 50Ω |
■総合
|
電源 |
AC 100V、50/60Hz |
消費電力 |
15W(安定時) |
外形寸法(W×H×D) |
445 × 131 × 360mm(突起部含む) |
質量 |
12.8kg |
付属品 |
電源コード×1 / フェルト×3 / 取扱説明書×1 / ご愛用者カード×1 |
メーカー保証 |
5年(※メーカー登録後) |
10MHzクロック入力 対応機器一覧
■カテゴリー
アナログターンテーブル |
Grandioso T1 |
スーパーオーディオCD/CDトランスポート
D/Aコンバーター |
Grandioso P1/D1、Grandioso P1X/D1X、P1X SE/D1X SE
P-02/D-02、P-02X/D-02X
P-05X/D-05X |
スーパーオーディオCD/CDプレーヤー |
Grandioso K1、Grandioso K1X/K1X SE
K-01、K-01X、K-01Xs、K-01XD
K-03、K-03X、K-03Xs、K-03XD
K-05、K-05X、K-05Xs、K-05XD
K-07、K-07X、K-07Xs |
ネットワークプレーヤー
ネットワークトランスポート |
N-01、N-01XD/N-01XD SE
N-03T(RCA/XLR出力時のみ使用可能)
N-05、N-05XD |
※製品の仕様、外観などは予告なく変更されることがありますので、予めご了承ください。