豊麗かつ優美に描き出されたウィーンの粋〜黄昏の気配を濃厚に宿したカラヤン 2度目の 「ばらの騎士」が最高のリマスタリングで復活。
ESOTERICならではのこだわりのSuperAudioCDハイブリッド・ソフト
オリジナル・マスター・サウンドへの飽くことなきこだわりと、Super Audio CD ハイブリッド化による圧倒的な音質向上で確固たる評価をいただいている ESOTERIC 名盤復刻シリーズ。発売以来 LP時代を通じて決定的名盤と評価され、CD 時代になった現代にいたるまで、カタログから消えたことのない名盤を高音質マスターから DSD マスタリングし、世界初の Super Audio CD ハイブリッド化を数多く実現してきました。
晩年のカラヤンがザルツブルクでの上演と並行して生み出した名盤揃いのオペラの全曲盤の中から、1982〜84 年に録音された R.シュトラウス「ばらの騎士」を、世界で初めて Super Audio CDハイブリッドとして発売いたします。
■「『ばらの騎士』を聴くためのベスト・ディスクというだけでなく、カラヤンを聴くためのベスト・ディスク」
「カラヤンはおびただしい数の演奏をレコードやコンパクト・ディスクに残している。それらのなかでも、この『ばらの騎士』は、おそらく 5 本の指に入る。指揮者としてはカラヤンの技巧、あるいはその音楽的嗜好、それらがここでは渾然一体となって示されている。『ばらの騎士』を聴くためのベスト・ディスクと いうだけでなく、カラヤンを聴くためのベスト・ディスクと考えるのは、そのためである。カラヤンが満を持したディスクならではの完成度の高さを誇る演奏である。」
(『クラシック・レコード・ブック 1000 VOL.6 オペラ&声楽曲編』、1986 年)
「かつて一般的なオペラとしての演奏を行なったカラヤンは、ここで配慮も何も捨て、自分自身の『ばらの騎士』の美を実現させている。元帥夫人の悩みも、オクタヴィアンの迷いも、ここではただの素材に過ぎない。何もかもが、ウィーン・フィルの艶麗を極める響きの中に溶け込み、『ばらの騎士』という声と 管弦楽の魔法の世界が現れる。これがオペラか?そんなことはどうだっていい。これはカラヤンの『ばらの騎士』というべきもので、他に類を見ない。一つの音楽世界なのである。」
(『ONTOMO MOOK クラシック名盤大全 オペラ・声楽曲編』、1998 年)
「この演奏の大きな魅力は、オケがウィーン・フィルであることだろう。最円熟期のカラヤンが精妙な陰翳に富んだ表現によって、そのゆたかに洗練された美しい響きとしなやかな表現力を徹底的に磨き上げ、溜め息の出るほど美しく豊麗な世界を作っている。しかもそこに、晩年のカラヤンならではの諦観 ともいうべき雰囲気が漂っており、それが演奏に一層深い味わいと余韻を醸して、古き佳き時代のウィーンを舞台にしたこのオペラを一層魅力的なものにしている。歌手陣も旧盤に劣らず充実している。」
(『クラシック不滅の名盤 800』、1997 年)
「カラヤンとウィーン・フィルという楽劇『ばらの騎士』にとって理想的かつ最高のコンビが残した極め付きの録音。カラヤンのオペラ録音の中でもとりわけ完成度の高い録音として名高い。ウィーン・フィルから馥郁たる響きを引き出していて、世紀末の退廃的なムードをも感じさせ、香り漂う魅惑的な音楽を存分に味わうことができる。トモワ=シントウはマルシャリンの微妙に揺れる思いや細かな感情を丁寧に歌いこんでおり、新たな元帥夫人像を作り上げて素晴らしい。」
(『最新版・クラシック不滅の名盤 1000』、2018 年)
収録曲 / 詳細
R.シュトラウス 楽劇「ばらの騎士」作品 59(全曲)
フーゴー・フォン・ホーフマンスタールの台本による3幕の音楽のための喜劇
[配役]
マルシャリン(元帥ヴェルデンベルク侯爵夫人)アンナ・トモワ=シントウ(メゾ・ソプラノ)
レルヒェナウのオックス男爵 クルト・モル(バス)
オクタヴィアン(カンカンという別名で知られる若い貴族) アグネス・バルツァ(メッゾ・ソプラノ)
ファニナル(新しく授爵された金持ちの商人) ゴットフリート・ホーニック(バリトン)
ゾフィー(ファニナルの娘) ジャネット・ペリー(ソプラノ)
マリアンネ(ゾフィーに付き添う婦人) ヴィルマ・リップ(ソプラノ)
ヴァルツァッキ(陰謀屋) ハインツ・ツェドニク(テノール)
アンニーナ(ヴァルツァッキの仲間) ヘルガ・ミュラー=モリナーリ(アルト)
元帥夫人の執事 クルト・エクヴィルツ(テノール)
ファニナル家の執事 フランツ・カーゼマン(テノール)
暑気 カルロス・フェラー(バス)
料理屋の主人 カール・テルカル(テノール)
テノール歌手 ヴィンソン・コール(テノール)
警部 ヴィクター・フォン・ハーレム(バス)
3 人のみなし児 ブリギッテ・ポッシュナー(ソプラノ)
ヴァルトラウト・ヴィンザワー(メッゾ・ソプラノ)
マルガレータ・ヒンターマイヤー(アルト)
帽子屋 ガブリエレ・シマ(ソプラノ)
動物売り ホルスト・ニッチェ(テノール)
給仕 インゴ・コブリツ(テノール)
ヴォルフガング・ホルツァー(テノール)
ヴァルター・ツェー(バス)
ハンネス・リヒテンベルガー(バス)
下男 ヨハン・ロイチュニック(バス)
ウィーン国立歌劇場合唱団
(合唱指揮:ヘルムート・フロシャウアー)
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
指揮:ヘルベルト・フォン・カラヤン
DISC 1
第1幕
[1] |
導入曲 |
[2] |
「あなたはすばらしかった、とても!そして今も!」(オクタヴィアン、マルシャリン) |
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[3] |
「元帥はクロアチアの森の中で」(オクタヴィアン、マルシャリン、執事、男爵) |
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[4] |
「奥方様は勿論わたしにお会いになるさ」(男爵、従僕たち、マルシャリン、執事、オクタヴィアン) |
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[5] |
「わしが足萎えの驢馬にでもなれと言うのですかい?」(男爵、マルシャリン、オクタヴィアン) |
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[6] |
「すぐにきますわ」「いやしからぬ身分の三人のみなし児で」(オクタヴィアン、三人のみなし児、帽子屋、動物売り、ヴァルツァッキ) |
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[7] |
「固く武装せる胸もて」〔きびしさに胸を装う〕(歌手)「支度金のおくりものとしてじゃな」(男爵、書記、歌手) |
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[8] |
「ヒポリットよ、今日は私をおばあさんにしたのね」(マルシャリン、ヴァルツァッキ、男爵、アンニーナ) |
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[9] |
「とうとう行ってしまった。あの高慢ちきな、下卑た男」〔元帥夫人のモノローグ〕(マルシャリン) |
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[10] |
「ああ、また来たのね」(マルシャリン、オクタヴィアン) |
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[11] |
「でも、時は不思議なもの」(マルシャリン、オクタヴィアン、従僕たち) |
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DISC 2
第2幕
[1] |
導入曲 |
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[2] |
「おごそかな日じゃ、大いなる日じゃ」(ファニナル、マリアンネ、執事) |
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[3] |
「試練のこのおごそかな時に当たって」(ゾフィー、マリアンネ) |
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[4] |
ばらの献呈(オーケストラ演奏) |
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[5] |
「けだかくも美しき花嫁に」〔ばらの献呈の場〕(オクタヴィアン、ゾフィー) |
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[6] |
「従兄さま、私はあなたを前からよく存じておりました」(ゾフィー、オクタヴィアン) |
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[7] |
「もう私の許婚が参りましたわ」(ゾフィー、ファニナル、男爵、オクタヴィアン、マリアンネ) |
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[8] |
「ちょっとぐらい君が色目を使ったって」(男爵、オクタヴィアン、ゾフィー、執事、マリアンネ) |
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[9] |
「目に涙をたたえ」〔二重唱〕(オクタヴィアン、ゾフィー) |
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[10] |
「レルヒェナウ男爵さま!」(ヴァルツァッキ、アンニーナ、男爵、ゾフィー、オクタヴィアン、召使たち、マリアンネ、ファ ニナル) |
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[11] |
「ああ、こんなになっちまった」〔オックス男爵のワルツ〕(男爵、召使たち、アンニーナ) |
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DISC 3
第3幕
[1] |
導入曲とパントマイム |
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[2] |
「まだ、他にご注文は?」(主人、給仕、男爵) |
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[3] |
「駄目なのです。わたしは葡萄酒をのみませんの」(オクタヴィアン、男爵) |
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[4] |
「時はすぎ去り」(オクタヴィアン、男爵、アンニーナ、給仕たち、主人、4 人の子供たち、ヴァルツァッキ) |
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[5] |
「止まれ、誰も動いてはいかんぞ!」(警部、男爵、主人、ヴァルツァッキ、オクタヴィアン、ファニナル、4 人の子供たち) |
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[6] |
「元帥公爵夫人がおん自らお出で遊ばされました」(主人、男爵、オクタヴィアン、警部、マルシャリン、ゾフィー) |
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[7] |
「すべては終わった」(マルシャリン、ゾフィー、男爵、アンニーナ、子供たち、給仕たち、主人、ヴァルツァッキ、薬師たち、馭者、下男) |
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[8] |
「何ということでしょう!ただの笑劇にすぎなかった!」(ゾフィー、オクタヴィアン、マルシャリン) |
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[9] |
「今日か、明日か、あさってか」(マルシャリン、ゾフィー、オクタヴィアン) |
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[10] |
「マリー・テレーズ!…私が誓ったことは」〔三重唱〕(オクタヴィアン、マルシャリン、ゾフィー) |
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[11] |
「夢なのでしょう、本当ではないのでしょうか」(ゾフィー、オクタヴィアン、ファニナル、マルシャリン) |
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詳細
録音 |
1982 年 11月22日〜24日、11月 29日〜12 月 4日、
1983 年 5月9日、10日、
1984 年 1月8 日〜10日、
ウィーン、ムジークフェラインザール |
初出 |
413-163-1(1984年) |
日本盤初出 |
00MG0741〜4 (1984年 10月1日) |
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