より本格的なオーディオ・クオリティを身近にお届けするアンプ
特徴
■MODEL60n Special 開発コンセプト
私はかなり以前から、ディスクでなくストリーミング・サービス(音楽配信サイト)を使って音楽を聞いています。しかしそれらの音質は、CDよりも明らかに悪く、良い音で聞けるようにするためかなりの工夫が必要でした。また、それらの音楽配信サービスとオーディオを高音質で接続するために「パソコン」が必要なのも、ネットワーク音楽再生が敬遠された原因だと思います。
しかし今、それらの問題はほとんど解決しています。1つには、Amazon MusicがHDに対応した頃から、音楽配信サイト側の配信音質が大幅にアップデートされたことです。スマホではわかりにくいかも知れませんが、高音質オーディオで聞くと、Amazon Music HDやYouTubeの音質がTIDALやQobuzなどの高音質配信サイト並に向上し、CDとすり替えても音質の違いは全く分からなくなっています。
また、自社のネットワーク対応製品を使うため、D&Mから無償提供されるアプリ「HEOS」の大幅なアップデートにより、D&Mのネットワーク機器ならパソコンやスマホを使わずに、高音質の「LAN(有線接続の音質が最高です)」を介してAmazon Music HDに直接接続することが可能となり、使い勝手と音質が大きく改善されたのです。さらにD&Mの新型ネットワーク製品が「Roon Ready」対応となったことで、Roonと接続した場合の音質も大幅に向上しました。
さらに、MODEL 60nが装備する「HDMI/ARC」を使ってテレビと接続すれば、電源と音量調節が完全にテレビと連動するようになり、オーディオに不慣れでもテレビが受信しているあらゆる番組を簡単にオーディオで聞けるようになりました。技術の進歩により「ディスクプレーヤー」を追加して購入しなくてもテレビと本機さえあれば、誰もが簡単にオーディオを聞けるようになったのです。
もちろん、同等の機能を備える製品には「AIRBOW Model M1 Special」のように、さらに小型で低価格の製品もありますが、より本格的にオーディオを楽しみたいと考える方のために、MODEL60n Specialはペア50〜100万円クラスのスピーカーと組み合わせても力不足にならない性能を目指しました。
■MODEL60n Special の概要
Marantzのオーディオ製品は、奇数型番(10/30/50)のアンプにはDAC機能が備わらず、偶数型番(20/40/60)のアンプがネットワークに対応しています。この中で最高モデルとなるであろう20は未だ発売されておらず、今後の発売計画も未定です。現状では、40nがネットワーク・アンプの最高峰です。AIRBOWもMODEL40n Replayがネットワーク機能内蔵プリメインアンプのフラッグシップとなります。
60nはそれに次ぎますが、本体重量(40n:16.7kg、60n:13.0kg)を比べると意外に差が小さく、主な違いとして、40nでは「独立専用」となっている回路が60nでは複合となり基板の数が省略されている点や、使われているパーツのグレードなどでも差別化が図られていますが、本質的な部分では価格ほどの差はありません。
AIRBOW MODEL60n Specialでは、この優れた母体の性能を極限まで引き出すことに注力しました。
■チューンナップの概要と音質傾向
基本回路をMODEL 40nから引き継ぐMODEL 60nでは、AIRBOW MODEL40n Replayで開発したカスタム技術の多くが流用できます。また、交換するパーツも40n Replayと同じ物が使えるなど有利な点が多くあります。その上で内部配線の高音質化やさらに細かいパーツを変更するなどの方法を用いたことで、中高域の細やかさや透明感は上位モデルの40n Replayにかなり近づけることに成功しました。中低域の厚みや密度感は、さすがにそこまでは到達できず、40n Replayと同等(同等になったら困りますが)には届かなかったものの、同クラスのアンプを大きく凌ぐことは確実なレベルに改善できました。
まず、電源を徹底的にクリーンにすることで音の細やかさ(特に小音量時のリニアリティーの向上)とS/Nを大幅に改善しました。さらに信号系の電解コンデンサーの必要部分をAIRBOW MODEL40n Replayと同じ最高級オーディオグレード品に置き換えることで、音色のデリケートな変化の再現性を大きく向上させています。周波数フィルターに使われる小容量のフィルムコンデンサーも全数を最高級品に交換し、音場の透明感や色彩の鮮やかさの再現性に磨きをかけました。
完成したMODEL60n Specialは、音質が最も不利となるネットワーク入力で使った場合でも、同じクラスのDACを搭載しないピュアオーディオプリメインアンプに同じ価格帯のディスクプレーヤー(つまりセットで約2倍の価格)の製品と比較してもその音質には差がほとんど感じられないはずです。
音質をどれほど絞っても、非常にきめ細やかで透明度が高く、上質な音は「音痩せ」することなくリスニングルームを「ハイエンド・サウンド」で満たします。それは、徹底的なカスタマイズによって小音量時のリニアリティーの高さを極限まで高めたAIRBOWカスタムモデルだからこそ実現できる甘美な世界で、他社の一般的な製品とは一線を画します。
■HDMI/ARCも高音質
MODEL60n Specialは、装備されるすべての入力で十分な高音質を発揮しますが、HDMI/ARC入力も一切手を抜いていません。一般的なテレビとの接続でも、各社のネットワーク専用機を凌駕するほど細やかで透明感が高く、アナログアンプを搭載する製品らしい音楽の艶やかでデリケートな変化に驚かれることでしょう。
Amazon Music HDはもちろんのこと、YouTubeでもNetflixやU-NEXTなどの動画配信の音質もサウンドバーなど比べものにならない充実感でお楽しみいただけます。
■サブウーファーとの組み合わせがお薦め
先にも書きましたが、どれだけ頑張ってもMODEL60n Specialに100万円クラスのプリメインアンプと同等の中低域の厚みや密度感を与えることはできません。が、そこは発想を転換して「サブウーファー」を組み合わせてください。Polk Audioのサブウーファーならどのモデルもお薦めですが、組み合わせることでアンプだけではなくスピーカーも2クラス上級のモデルに買い換えたのかと見紛うほど大幅な音質アップが実現します。
下世話な話ですが、10万円クラスのサブウーファーの追加で、50〜100万円近い音質向上が感じられると思います。騙されたと思って、一度サブウーファーと合わせてお試しください!
仕様説明
定格出力 |
60W×2(8Ω)、80W×2(4Ω) |
周波数特性 |
5Hz〜100KHz(±3db) |
アナログ入力(RCA) |
LINE×3、Phono(MM)×1 |
デジタル入力 |
HDMI/ARC、同軸、光×各1 |
USB入力 |
USB-A×1(USBメモリー、スマホ、HDD専用) |
アナログ出力(RCA) |
2.1chプリアウト×1 |
ヘッドホン出力 |
標準ステレオジャック×1 |
その他の入出力端子 |
マランツリモートパス入出力×1 |
消費電力 |
220W(通常待機電力0.3W) |
寸法 |
442(W)×129(H)×431(D)mm(アンテナを寝かせた場合)
442(W)×191(H)×431(D)mm(アンテナを立てた場合)
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重量 |
13.0kg |
仕上げ |
シルバーゴールド、ブラック |
※製品の仕様、外観などは予告なく変更されることがありますので、予めご了承ください。
AIRBOWバージョンアップサービスのご案内
オーディオ逸品館で「marantz - MODEL60n」をお買い上げのお客様は下記料金にて、
AIRBOWカスタムモデルへのバージョンアップを承ります。
【バージョンアップ料金】
■逸品館での購入品 155,000円(税別)/170,500円(税込)
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