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ESOTERIC - ESSG-90227(SACDソフト R.シュトラウス:交響詩「英雄の生涯」/ 交響詩「死と浄化」)《e》【在庫有り即納】

商品コード : ESSG-90227
製造元 : ESOTERIC
メーカー希望小売価格(税別) : 3,611
価格 : 3,972円(税込)
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カラヤンが最晩年に自らの人生を振り返るように描き上げた、豪壮華麗な「英雄の生涯」。
 
最新技術が記録した最晩年のカラヤンの音楽の深化

1980年代に入ったカラヤンは持病の腰痛が悪化し、腕を肩より上にあげることさえできなくなり、指揮台に客席からはそれと見えない高めの椅子を固定して、そこに腰かけて指揮するようになりました。トレードマークだった「目を閉じたまま、流麗な棒さばきでオーケストラを操る」颯爽とした指揮ぶりは見られなくなったものの、オーケストラを統率する強靭な精神力には微塵の衰えもなく、逆にその肉体の不自由さがカラヤンの音楽作りにそれまでになかったある種の奥行きと深みを加えるようになりました。演奏意欲そのものにも衰えは全く見られず、録音面ではデジタル録音技術をフルに生かせる再生ソフトとしてようやく実用化されたコンパクトディスクという新媒体のために、自らのスタンダード・レパートリーの再録音プロジェクトに執念を燃やすことになります。
 
綿密な映像収録とリンクしたオーディオ・ソフトの制作

さらにカラヤンは、その再録音プロジェクトを家庭再生用の演奏映像ソフトの制作と密接にリンクさせて行うべくテレモンディアル社を設立し、メディアミックスによって新たな音楽市場の開拓に乗り出します。映画館など大きなスクリーンでの上映を前提としたそれまでのユニテル社でのフィルム収録ではなく、ビデオテープを使った映像は、鮮明さに加えて音と映像のシンクロの精度を大幅に向上させることになり、自らの主要レパートリーをこの新しいテクノロジーによって、家庭で再生可能なソフト制作を目的に、改めて収録しなおすという大プロジェクトがスタートすることになりました。通常の演奏会の中継スタイルという体裁を取りながらも、実のところは数日にわたるセッションを組み、綿密に計算されたカメラワークによって収録された映像は、カラヤン自身の監修のもとで編集され、さらにその映像の音声部分の収録にはドイツ・グラモフォンのスタッフが担当するという盤石の布陣が採用されました。ベルリン・フィルとはベートーヴェン、ブラームス、R. シュトラウスなどの交響曲・管弦楽曲が続々と収録され、まずはCDをメインにLPやカセットという従来の音声ソフトでドイツ・グラモフォンから発売されることになり、カラヤンはCDという新しいメディアにおいても自らの存在感を確固たるものとしたのでした(映像ソフトの方はカラヤンの没後「Legacy for Home Video」としてソニー・クラシカルから発売されました)。当アルバムの2曲のうち《英雄の生涯》は、このメディアミックス・プロジェクトの枠組みで制作されたもので、1985年2月23日と24日にブラームスの交響曲第3番との組み合わせで行われた2回の定期公演を中心に、リハーサルやセッションなどのテイクも交えて編集されました。
 
生涯をかけて取り組んだR. シュトラウス演奏の総決算。本ディスクには「死と浄化」を収録

R. シュトラウスの交響詩やオペラは、カラヤンが最も得意とし、またカラヤンという音楽家の特質を最も端的な形で示すことのできるレパートリーでもありました。それゆえその生涯にわたって演奏に取り組み、多くの作品について、録音技術の進歩や再生媒体の変化に伴って録音を繰り返してきました。当アルバムに収録された《英雄の生涯》は1959年、1974年、1985年の3回、《死と浄化》は1953年モノラル、1960年、1972年、1982年の4回、オーディオ・ソフトとしての録音を行っています。特に《英雄の生涯》は1959年録音がドイツ・グラモフォンでのベルリン・フィルとの最初のステレオ録音に選ばれたり、1974年録音はジャケットに有名なカラヤンのキラリと光る「革ジャケ」写真が使われたりと、カラヤンの数多くの録音の中でも特に話題をまき、その音楽家としての代表的なイメージともなりました(それはおそらく偶然ではなく、カラヤンやレコード会社側での綿密なマーケティング戦略が背後にあったと思われます)。演奏内容の重量感のある充実ぶりもこの最晩年の一連の録音の特徴です。カラヤンの統率のもと、コンサートマスターのシュピーラーと安永徹、ヴィオラのクリスト、オーボエのシェレンベルガー、ホルンのザイフェルトなど、この時代の名物奏者たち要所を固めるベルリン・フィルが鉄壁のアンサンブルを聴かせ、シュトラウスによる豪壮華麗なオーケストレーションの魅力がこれ以上ないほど緻密に実際の音として紡ぎだされていく様は圧巻であり、文字通り息をのむほかない演奏体験といえるでしょう。
 
最高の状態でのSuper Audio CDハイブリッド化が実現

録音が行われたのはベルリン・フィルの本拠地であるフィルハーモニーで、ドライで引き締まったオーケストラのサウンドが左右に大きく広がるのはこのホールでのカラヤンの録音の通例です。このシュトラウスの2曲では、奥行きの深さよりも、オーケストラの各パートの明晰さを優先している趣があり、音楽の主要パートを映像できっちりと捉えてゆくカラヤンの映像演出の意図を組んでのゆえか、木管や金管のソロが明確にピックアップされてミキシングされているのが印象に残ります(とはいえ、「英雄の妻」の最後の部分でのオフステージのトランペットの距離感は見事に捉えられています)。表現力豊かで分厚い弦楽パートを土台に、木管パートの表情の多彩さや緻密な名人芸を乗せ、さらに豪壮な金管の響きを据えられたサウンドは、まさにカラヤン・サウンドの一つの典型であり、究極の完成形といえましょう。初出時からCDとLPがほぼ同時に発売され、さらにOriginal Image Bit Processingでのリミックスによる再発売もされていますが、今回は初めてのDSDリマスタリングとなります。今回のSuper Audio CDハイブリッド化に当たっては、これまで同様、使用するマスターテープの選定から、最終的なDSDマスタリングの行程に至るまで、妥協を排した作業が行われています。特にDSDマスタリングにあたっては、DAコンバーターとルビジウムクロックジェネレーターに、入念に調整されたESOTERICの最高級機材を投入、またMEXCELケーブルを惜しげもなく使用することで、オリジナル・マスターの持つ情報を余すところなくディスク化することができました。
 
■「シュトラウスの音楽をここまで突き詰めた演奏は今なお他に例がない」

「カラヤンがデジタル録音の《英雄の生涯》を完成させた。この指揮者としては3 度目の録音である。〔・・・〕それにしてもこれは現代のオーケストラ演奏の極限といわねばなるまい。ベルリン・フィルハーモニーがこれほどの名技的オーケストラであるかが、この曲でのレオン・シュピーラー(コンサートマスター)の独奏を聴けばわかるというものだが、カラヤンはそうした楽団の能力に全幅の信頼を寄せながらも、今度の演奏では、純音楽的と形容したい端麗さと細部を誇張しない表情、堅固な構成力、そして共感あふれる歌の緊張が、曲の進行とともに起伏し、加熱を続けていく。楽譜をあるがままに演奏した素朴さに、自然体ともいうべき悠揚とした流れの幅広さが加わり、音楽の大きさと深さを印象付ける。それは聴き手を説得せずにはおかない演奏である。そこには偉大な芸術家の清澄な境地が評されていたのである」
日本初出盤のライナーノーツ 1985年

「最近のカラヤンの老熟した精神的な充実ぶりがよく表れた、期待通りの名演。その楽譜の読みの深さと演出力は卓抜だ。解釈としては前2回と大差はないが、全体にテンポを幾分速めにとり、構えのしっかりしたスケールの雄大な音楽を作り上げている。コンサートマスターのシュピーラーのソロが入る「英雄の伴侶」の部分で、これほど素晴らしい独奏も珍しい。」
レコード芸術・別冊『クラシックCDカタログ89〈前期〉』1989年

「当意即妙のアンサンブルを聴かせる。マイスキーは、この柔軟な感性と溢れるような歌心で、かなり大きなテンポの伸縮や大胆なディナーミクの変化を付けているが、それを決して恣意と感じさせないのはさすがだ。この演奏の訴求力が強いのは、彼のシューベルトに対する思いの深さが、この作品の深みのある抒情を見事に掬い上げているからである。しかもその淀むことのない見事なテクニックがそれをしっかりと支えている。アルゲリッチはこの作品の性格上、いつもに比べれば控えで前面に立つことはないが、随所に即興性あふれる躍動や敏感な反応を見せ、味わい深い共演を果たしている。」
『クラシック不滅の名盤800』1997年

「《英雄の生涯》は74年盤に比べるとより表現は巧緻になり、枝葉末節に至るまで艶やかに歌い込んでいる。と同時に、いくぶん手綱を緩めることによって重厚さが増し、まことに豪放磊落な演奏へと変貌を遂げているのである。独奏を受け持つシュピーラーにしても、ここぞとばかりにたっぷりと歌わせ、ケレンのない表現で肉薄しているのは聴き所。カラヤン最晩年のいささか主情的傾向が曲の隅々まで濃い陰影と奥行きをもたらし、結果としてよりスケールの大きい演奏表現を生んでいる。それに伴いオケは総力戦の感があり、高いテンションを全体にみなぎらせた空前絶後ともいうべき熱演をものしているのである。」 「《死と浄化》では、音そのものにこだわり、感情や詩情や意味を離れて、ひたすら音のドラマに入り込む。今となっては、これぞカラヤン流のシュトラウスで、これはシュトラウス演奏のすべてはないのが明らかだが、シュトラウスの音楽をここまで突き詰めた演奏は今なお他に例がない。」
『ONTOMO MOOK クラシック名盤大全 管弦楽曲編』1998年

「現代の名人軍団といわれるBPOとカラヤンのコンビは、おそらくシュトラウスの管弦楽曲を演奏するには、理想の顔合わせといえるのではないか。その輝かしくも官能的なサウンドに酔い痴れる度量があれば、これが天下の名盤であることが、たちどころに分かるだろう。帝王の真髄が、ここに刻まれている。」
『クラシック不滅の名盤1000』2007年
 
収録曲 / 詳細
 
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
レオン・シュピーラー(ヴァイオリン・ソロ)[英雄の生涯]
指揮:ヘルベルト・フォン・カラヤン

リヒャルト・シュトラウス
 交響詩《英雄の生涯》 作品40
 ―大管弦楽のための交響詩―
 [1] 英雄
 [2] 英雄の敵
 [3] 英雄の妻
 [4] 英雄の戦場
 [5] 英雄の業績
 [6] 英雄の引退と完成
 [7] 交響詩《死と浄化》 作品24
―大管弦楽のための交響詩―
 
詳細
 録音 1985 年2月18日〜20日(英雄の生涯)、
1982年1月26〜28日(死と浄化)、ベルリン、フィルハーモニー
 初出 英雄の生涯 415 508-2(1986年)、
死と浄化 410 892-1(1983年)
 日本盤初出 英雄の生涯 F35G50328(輸入盤・LPと同時発売)(1986年5月25日)、
死と浄化 28MG0570(LP)(1983年8月1日)

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